クルクハルト作曲 「木管五重奏曲」作品79

第一楽章 Allegro non troppo
第二楽章 Allegro vivace
第三楽章 Andante grazioso
第四楽章 Adagio-Allegro molto vivace
全楽章 4楽章を続けて演奏します。
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 アウグスト・クルークハルト(1847~1902)は、19世紀後半のドイツで作曲家・指揮者として活躍していました。今日、彼の名前は決してポピュラーなものではありませんが、この作品は、ドイツ・ロマン派が生んだ木管五重奏の希少なレパートリーです。バッハゆかりのケーテンに生まれ、ドレスデンに学び、ワイマールの宮廷楽団の指揮者を務めていた彼は、そこで知り合ったワーグナー(特にニーベルングの指環)やリストの作品を通じて、自らの歌曲の創作に多大な影響を受けています。この五重奏曲でも特に両端楽章における転調や経過和音のあしらい方に、当時の“新ドイツ音楽”に対する彼の系統ぶりが伺えます。その反面、彼は非常に古典的形式感覚の持ち主で、19世紀後半の作品としては、曲の骨格はかなり保守的です。第1楽章、4楽章はソナタ形式、スケルツォに相当する第2楽章、間奏曲風の第3楽章は簡潔な3部形式。いずれも登場する主題の性格対比が鮮明で、エレガントな作品です。