フォーレ作曲 組曲 「ドリー」 作品56

Berceuse 子守唄
Mi-a-ou ミ−ア−ウ
Jardin de Dolly ドリーの庭
Kitty-Valse キティーのワルツ
Tendresse やさしさ
Pas Eapagnol スペインの踊り
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ガブリエル・フォーレ(1845-1924)は、近代フランス音楽の巨匠として知られています。サン・サーンスに学び、パリのマドレーヌ寺院のオルガニストやパリ音楽院の院長を務めました。長命であったことにより、フランクとその弟子達の時代から、ドビュッシー等の印象派を通り過ぎ、ミヨー、オネゲル等「フランス6人組」が活動を開始するまでの、長い間フランス近代音楽を見続けて来た事になります。その間、フォーレ自身の音楽の基本的傾向は殆ど変わらず、非常に抑制的でかつ抒情的な曲を書き続け、独自の境地を保ちました。彼は、基本的には歌曲作曲家であって、最も若い頃から晩年に至るまで、多くの美しい歌曲を書き続けました。30才を越えてから、フォーレは器楽作品にも手を伸ばしますが、この歌曲作法が彼の作品の根底にあることは確かでしょう。

この曲はピアノ4手用に書かれたもので、エレーヌ・バルダックに献呈されました。ドリーとはエレーヌの愛称ですが、この女性(というより女の子)は誰かというと、後にドビュッシーと再婚する事になる、エマ・バルダック夫人の娘のことです。曲はエレーヌの誕生日を祝うために、1893年より毎年1曲ずつ数年にわたり送り続けられました。フォーレとエマ夫人の関係は、彼の一方的な片思いとされていましたが、最近になって、実はドリー(エレーヌ)の父親はフォーレだった事が明らかになりました。(ドリーが1985年に92歳で亡くなるまで、この事実は伏せられていました)
さて、本日は木管五重奏での音色を楽しんでください。